結納返しについての
基本解説!
マナーや品目、
スケジュールなど
新郎側から送られた結納品や結納金に対してお返しをすることを、「結納返し」と言います。
この記事では、結納返しの基本マナーや現代の結納返し事情、結納返しにおすすめの品物などを詳しく解説いたします。
目次
結納返しの基本のキ
結納返しとは、新郎や新郎側の家からいただいた結納金・結納品に対してお返しする現金や品物(以下「金品」)のことを指します。地域によっては「返しのし」という名前や「土産のし」という名前で呼ばれることもあります。結納返しは本来、結納品と同じく複数の品物を用意することとされていましたが、近年では結納も結納返しも簡略化される流れになっています。
ここでは、結納返しの基本知識として結納返しの品目や、現代においての結納返し事情、関東式と関西式の違いについて解説します。結婚を控えて結納・結納返しの予定がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
結納返しの品目
関東式での結納返しにおいて、品目はこのようになっています。
目録 | 下記に続く結納返しの品物の内容を記したもの |
---|---|
熨斗(のし) | 干しアワビを叩いて伸ばしたものが正式な熨斗、近年では紙で模したものを指す |
末広(すえひろ) | 一対になった白無地の扇子、末広がりにかかった縁起物 |
御袴料(おんはかまりょう) | お金 |
家内喜多留(やなぎだる) | 角樽に入ったお酒 |
友白髪(ともしらが) | 白い麻の束、「共に白髪が生えるまで夫婦円満でいられますように」の願いが込められている |
寿留女(するめ) | 噛めば噛むほど味が出るので縁起物とされる |
子生婦(こんぶ) | 繁殖力が強く成長が早いため子孫繁栄の象徴、「よろこんぶ(喜ぶ)」 |
勝男武士(かつおぶし) | 武運長久の縁起物 |
御袴料は結納返しのお金のことですが、現代ではスーツなどの衣服を贈ることも増えています。また、家内喜多留は宴席での酒代として現金を包むことも増えています。
現代の結納返し事情
伝統的な結納返しでは、上記で紹介した結納返しの品を一式そろえて執り行うのが一般的でした。現在では結納そのものが簡略化していることが多く、それに伴って結納返しも簡略化する家が増えてきています。
簡略化された内容では、品目を「熨斗・お金(御袴料)・末広」の3つや、それに「肴料・酒料」を足した5つに減らして行うことが一般的です。また、「御袴料(お金)」をスーツや腕時計などの品物に代えたり、記念品として結婚後の生活で使える食器や家電などを贈ったりする家もあります。新郎と新婦や、両家の親族が納得のいく形であれば、伝統にこだわりすぎる必要はありません。
結納返しはもともと御袴料として新郎の袴を仕立てるために使っていただくお金でした。そのため、簡略化された現代では礼服など正装として着用できるスーツなどを贈るという家が多いです。ブランドバッグや腕時計など、一生ものとして使えるアイテムも喜ばれる結納返しになります。結納返しとして贈るものは消耗品などの消えものを避けることがマナーとされていますので、長く使える上質な品を選ぶようにしましょう。
関東式・関西式で異なる結納返しの扱い
結納返しには主に「関東式」と「関西式」に分けられます。名前の通り関東よりも東で行われる形式が関東式で、いわゆる結納返しといえば関東式を指すケースが多いです。関東式の結納返し品は先述した通りの品目で、基本的には結納品とほとんど同じ数・同じような品物が用意されます。関東では結納について「取り交わす」という言い方がされており、男性側も女性側も同様に結納品・結納返し品を用意してお互いに納め合うことからもその様子が見受けられます。
一方関西では結納返し自体を行わないケースも多く、男性側が女性側に結納品を納めて女性側からのお返しはしないことが多いといわれています。「取り交わす」関東式と異なり、関西での結納は「納める」という言い方になります。しかし関西ではまったく結納返しをしないというわけではなく、地域や家によっては「関西式」としての結納返しをするというケースもあります。
関西式での結納返し品は、熨斗(のし)、末広(すえひろ)、御袴料(おんはかまりょう)、肴料(さかなりょう)、酒料(さけりょう)が一般的で、関東式と比べると内容が控えめです。御袴料(おんはかまりょう)、肴料(さかなりょう)、酒料(さけりょう)はそれぞれお金のことを指しますが、こちらは省略されるか頂いた結納金の1割程度のお返しになることが多いです。関西式の方が控えめなのは、関西において「男性側が格上」という男性側を立てる風習あるからといわれています。
家によって考え方が違うので、関東式・関西式のどちらに関わらず、両家がしっかりと話し合って納得のいく形の結納・結納返しの形式を決めることが大切です。
結納返しにおすすめの品物
関東式・関西式ともに、結納や結納返しが簡略化されているため、記念品のみを結納返しとしてお渡しするというケースが増えてきています。せっかくの記念品ですから、お相手に喜んでもらえるものをセレクトしたいですよね。先輩カップルたちはどのような記念品を結納返しの品として選んでいるのかが気になるところ。ここでは、結納返しの記念品として人気の品物について解説します。
スーツ
結納返しの記念品は「御袴料」にあたり、伝統的な品目としては袴を仕立てるお金を贈るのが一般的でした。その名残から、現在では正装としてのスーツや、もしくはスーツの仕立て券などをお贈りするケースが多くなっています。
腕時計
スーツと同様に身につけるものとして、腕時計も人気の品物です。ビジネスシーンなどでも実用性が高く、ファッションアイテムとしても使用できます。結婚指輪と同じく、いつも身につけられるところも良いですね。価格帯も幅広いため、いただいた結納に対して返すための選択肢が多いところも選びやすいポイントです。
万年筆
長く使えるという特性と年齢を問わず愛用できるデザインから、万年筆は結納返しの品として選ばれることが多いです。その魅力が、新郎がこれからの人生でさまざまなシーンで活躍する際の理想的なギフトと言えます。
・書道家がプロデュースした万年毛筆 通常の万年筆ではなく、本格的な筆致感のある万年毛筆はいかがでしょうか。書道家の武田双雲氏がプロデュースした品で、本物の筆を超える書き味が追求された特別感のある万年筆です。適度なコシのある筆先は、細かい文字から中字までお手のもの。高級感のある箱も、贈り物としての品格を感じさせます。
その他生活用品
結納返し品は男性へのお返しとして新郎が使うものを贈ることが一般的ですが、両家の考え方によってこれから二人が新生活で使っていく生活用品などを贈ることもあります。品物としては、寝具や家電、食器などが人気です。
・心地良い肌触りで新生活のバスタイムを優雅に
世界に誇るタオルの産地、今治の職人の哲学が織りなす珠玉のタオルです。原料にはインド、グジャラット州産の長綿シャンカールの中でも高品質のコットンを贅沢にたっぷりと使用しています。肌触りの良いソフトな風合いと、優れた吸水性が極上のバスタイムを提供してくれます。
・オールシーズン使えるふわふわケット
季節を問わずに使える肌触りの良いオールシーズンケット。自宅の洗濯機で気軽に洗えるところも新生活に嬉しいポイントです。
モンブラン オールシーズンケット ブルー 5,500円(税込)
・レトロなフォルムが可愛らしい電気ケトル
やかんのようなフォルムがレトロでおしゃれなティファールの電気ケトル。カップ一杯のお湯を約1分で沸かすことができて、使い勝手も抜群です。
ティファール マチネ 1L 電気ケトル ピスタチオ 8,938円(税込)
・おしゃれなマルチカラーが目を惹くプレート
フィンランドの人気ブランド「イッタラ」のプレート。リズミカルに配置されたマルチカラーのストライプが目を惹き、食卓を華やかに彩ってくれます。
イッタラ オリゴ プレート26cm オレンジ 4,400円(税込)
カタログギフト
その中から両家が納得するのであれば、贈り物の定番アイテムであるカタログギフトを記念品としてお贈りするという方法もあります。特に男性向けのアイテムがたくさん掲載されているものであれば、本当に自分が使いたいものを選んでもらえるので安心です。また、カタログごとに金額が設定されているため、結納返し品として価格を選びやすいというところもポイント。
・大人の男性にぴったりな上質さと遊び心 幅広い世代から支持を受けるセレクトショップブランド、ビームスのカタログギフト。上質なアイテムが多く掲載されていて、おしゃれなだけではなく大人の男性にぴったりな遊び心のあるデザインが特徴です。
BEAMS DESIGN CATALOG GIFT Brown 11,880円(税込)
ギフトナビでは、結納返し品をはじめ慶事の贈り物を幅広く取り扱っております。贈り物のセレクトにお悩みの方は、ぜひギフトナビをご活用ください。
結納返しを用意する際の
注意点
結納返しにはさまざまなマナーやしきたりがあって、考えることも多く緊張してしまいますよね。結納や結納返しは新郎新婦だけではなく、両家のつながりを大切に双方の希望を話し合って進めることが重要です。パートナーや親族と相談しながら、より良い形の結納・結納返しになるよう準備しましょう。
結納返しの金額
結納返しの金額の基本は、関東式ならいただいた結納品と同等、関西式ならいただいた結納金の1割程度が相場です。あまりに高額な結納返しをすると新郎側が恐縮してしまったり、立場を失わせてしまうこともあるため、相場通りになるよう話し合って決めましょう。 また逆にあまりに高額の結納品を用意されたときも、結納返しをする側が品物選びを負担に感じてしまう場合もあります。結納・結納返しは双方が納得のいく形で執り行うことが一番です。事前に両家で話し合って、どのような内容にするのかすり合わせておくようにしましょう。
両家の出身地が異なる場合の進め方
結納返しの形式は地域によって違いがあるので、事前に両家で話し合ってより良い落とし所を探しておくことが大切です。金品のやり取りがあるしきたりであるからこそ、お互いの認識がすれ違わないようにしましょう。関東式と関西式の結納・結納返しについても紹介しましたが、その中でも地域によって特性が異なることもあります。昔は男性側に合わせることが良しとされてきましたが、現代では内容の簡略化とともに形式もさまざまです。出身地が大きく異なる二人が結婚する場合は、それぞれの地域の結納・結納返しについてきちんと調べて両家が納得のいく形で取り行えるようにしましょう。
「結納返しはいらない」といわれた場合の対処法
新郎側の家から「結納返しは必要ありません」と言われるパターンもあります。その場合はお言葉に甘えて、金品でのお返しを控えることがマナーです。もし何も返さないのはしのびないと思う場合は、無理に結納返しという方法を取るのではなく、新郎側の好きな菓子折りやお酒などの贈り物をするという方法もあります。
また、形式としていただいた金額の半分を結納返しするというなら、あらかじめ想定していた金額の半額を渡してお返しはなしとするという方法も多く見受けられます。その場合であると、新郎側も大きな金額のお金を用意する負担がなくなるというメリットがあります。
結納返しを贈るタイミング
結納返しのタイミングには、「結納当日に結納返しをする」、「結納の後に日を改めて結納返しをする」、「新居への引越しと同時に行う」という3つのパターンがあります。 それぞれのパターンについて解説いたしますので、結納返しや品物を用意するスケジュールの参考にしてみてくださいね。
結納と同時に結納返しを済ませるパターン
近年の結納返しで多いのは、結納の日と同時に結納返しを済ませるパターンです。その背景には、両家同士が離れた土地にあったり、新郎新婦のスケジュールを合わせるのが大変だったりするような事情があります。内容としては、結納金・結納品を受け取った後に結納返しの品を渡して取り交わします。当日に結納金や結納品を確認してその内容に合わせた結納返しをすることは難しいので、事前にその内訳を話し合っておくことが大切です。
結納の後に行うパターン
従来の結納返しでは、結納の後に改めて日程を決め、お返しの品をお贈りすることが主流でした。この場合では、結婚式の2〜3週間前までに結納返しを行うと良いとされています。両家で話し合いを行ったうえで、結婚式に合わせたスケジュールで都合の良い日を話し合い決定しましょう。事前に結納品の内訳がわかっていることが一番スムーズですが、結納時に初めて内容を確認する場合などは、結納返し品の取り寄せ期間も考慮するようにしましょう。
新居への引っ越しと同時に行うパターン
そのほかにも、新居へ引越しで生活用品や荷物を運び入れるときと同時に結納返しをするというケースもあります。嫁入り道具を持ち込むときに一緒に結納返し品をお贈りするという考え方がもとになっています。引っ越し作業が長引くと結納返しが慌ただしくなってしまうため、スケジュール管理が大切になってきます。引っ越しと結納返し、それぞれがスムーズに動けるようにきちんとスケジューリングしましょう。
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